トナリテお役立ちノート 冬のかゆみ対策

冬になると、皮膚がかさついてかゆみが出ることが多くなります。その原因の多くは、加齢・空気の乾燥・気温の低下・洗いすぎによるものです。

ですから皮膚の乾燥を改善しない限り、かゆみを生じやすい状況は変わりません。かゆいからといってかくと、それが新たな刺激となり、かゆみが強くなります。

更にかき続けると、赤みのある湿疹(皮脂欠乏性湿疹)ができてしまうことがあり、湿疹をさらに引っかいているとかゆみの強い円形の湿疹(貨幣状湿疹)ができたり、小さな水ぶくれができて破れるとその浸出液がアレルゲンとなって、体のあちこちに湿疹(自家感作性湿疹)が現れたりすることもあります。

日常生活上の注意
●入浴・・・お湯の温度は38~40度位にし、長湯は避けましょう。イオウ入りの入浴剤は肌を乾燥しやすくするので避けましょう。また全身を石鹸で洗うのは週1~2回程度を目安にし、毎日洗うのは汚れやすい部分(顔、首、陰部、手足など)にとどめましょう。体を洗う時は手のひらでやさしく洗うようにし、入浴後はバスタオルで押さえるようにしてそっと水分をふき取ります。

●衣服・・・肌に直接触れる下着類は、なるべく刺激の少ない滑らかな素材(木綿や絹など)を選びましょう。毛羽だった線維やゴワゴワ、チクチクする素材は皮膚を刺激するので、直接肌に触れないようにし、ゴムがきついものや体にぴったりとした衣服も皮膚への刺激になりやすいので避けましょう。また、静電気が起きやすい素材にも注意が必要。

●食生活・・・かゆみを引き起こすヒスタミンを放出させる作用のある食べ物(魚介類、卵白、トマト、イチゴ、チョコレートなど)や、ヒスタミンやヒスタミンに似た物質を含む食べ物(たけのこ、ほうれん草、なす、さといも、サバなど)はとり過ぎないようにしましょう。体が温まって血行がよくなると、かゆみが強くなるので、酒類や辛い食べ物のとりすぎにも注意が必要です。

●環境・・・エアコン、こたつ、電気カーペットなどを過度に使用すると、空気が乾燥します。設定温度を低くしたり、長時間つけたままにしたりしない、加湿器を使用するなどの工夫が必要。