ともに子育て『~ 子どもの 「思いやり」 の心を育てる ~ 』

自分の心をありのままに見つめることができ、それをありのままに行動に現すことのできるお母さん・お父さんは、おおらかな気持ちを持っていて無邪気です。無邪気というのは、童心といってもよいでしょう。子どもの気持ちがよくわかるという意味です。ですから子どものしていることが許せるのです。

暖かい目で、子どもの「いたずら」「反抗」「けんか」「おどけ・ふざけ」などを見ていられるのです。子どもは、自分の本心にそって、ありのままに行動することができますし、それが親達に受け入れられていることを体験していくうちに、親やその他の人を受け入れる心、すなわち「思いやり」の心が育つのです。

思いやりのあるお母さん・お父さんは、家族以外の人たちに対しても「思いやり」があります。困っている人がいれば自分なりの援助を心がけるでしょう。そうしたお母さん・お父さんの姿を見て、子どももまた何か他人のためになるようなことをしたいと心がけるようになります。

しかし「思いやり」は大人でもなかなか実現できない深さを持っていますから、性急に子どもに求めることはできません。人間が一生をかけて作り上げていく心のあり方が「思いやり」であると思います。

●自分で自分を抱きしめるエクササイズ

肌の温もりに触れることで、気持ちがほっとする「オキシトシン」というホルモンが分泌されると分かっています。お母さん・お父さんは子どもと共に、胸や頬に手を当てたり、自分の両手で自分を抱きしめたりとしながら自分に向け、「今日も頑張ったね」など、思いやりをこめた言葉をかけてやりましょう。

難しい状況におかれた時だけでなく、普段から習慣にしておくのもいいです。こうしたエクササイズは、自分を大切にする気持ちを培うだけでなく、親や、他者に思いやりをそそぐ職につく人々の、「燃え尽き」を防ぐ効果があるとも分かっています。

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